岐阜県の農村振興課のHPを見てみました。
岐阜県の農作物鳥獣被害状況 について勉強です。

資料が古いですが、害獣別の被害額は漸増、順番の入れ替えはないという見方ができます。イノシシは水稲被害が一番でしょうし、シカは森林の樹木食害、サルは畑作物へ侵略というふうに、害獣のターゲットも異なっていそうです。

この被害割合のグラフを水田・畑・樹木などについてもう一段細かく分析してほしいです。
なぜならそれぞれの害獣に対する防御の仕方に違いがあるからです。私の考え方では、富野当たりではイノシシとサルが横綱。ヌートリア・ハクビシン・アライグマあたりが大関。横綱でも田んぼの稲を荒らすのはイノシシ、畑の果菜類を荒らすのはサル、大関たちは畑や果樹での被害が大きいです。
防御のスタイルは現在は田んぼを囲ったり、家庭菜園を囲ったりするのですがサルだけにはなかなか効果が出ないようです。それほどに知恵があり、勇気も身体能力もオリンピックの体操選手以上に粒ぞろいです。
最小公倍数的に集落全体をアニマルフリー、つまり害獣が近寄れない地域にすることが大事です。耕作放棄地では、農地の前に周りの里山が、特に耕地の縁の斜面が荒れて農地との境が見えなくなることによって一帯が獣害の安息地になっています。
どの害獣にも地域へ近寄るのを避けさせるためには、武儀町地域でみられるように、集落の道路から50m程の山すそをきれいに伐採してしまうことが大事です。
空き巣狙いの心理と同じ、見通しの良い家は狙われないはずです。
熟練した森林労働者の多い森林組合などの力を借りて集落の縁をきれいに見通せる帯状のクリアベルトで囲めばイノシシもサルもシカも耕地への侵入をためらうようになります。そのうえで害獣別の対策を個々に講じることが効果的だと思います。