Quantcast
Channel: 川合治義 つれづれのブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2249

トランプの壁の向こう側

$
0
0

 トランプ氏がオバマ大統領の次の大統領と決まった。彼の政策の一つにメキシコからの不法移民を防ぐコンクリートの壁をメキシコとの国境に建てるというのがあります。万里の長城、ハドリアヌスの壁あるいはイスラエルがパレスチナで作ったコンクリートの壁を思わせます。

 私たちは知らぬうちにアメリカの支配層の考え方で物事を短絡的に考えてしまう癖が刷り込まれています。ですから奇想天外なこのトランプの壁も自衛手段と思い込まされてしまいます。

 しかし今日会った二人の共同作品とも呼ぶべき「マラス」を50ページ読んだところで「待てよ、国境を越えてくる人たちにはそうせざるを得ない切実な事情があるのだ。」と刷り込みを拭わせる力を感じました。

イメージ 2
 筆者の工藤律子さんは以前にも紹介した、私の高校1年生の時の同級生でフォトジャーナリストの篠田有史さんのパートナーです。

 東京杉並に住む二人が篠田さんの故郷である武儀町の“道の駅平成”の近くの実家へ帰省してきました。以前からの約束で「一緒に食事を」と思っていると「母も施設から帰っているので家を離れられないから我が家で食べよう。」と誘われました。

 手ぶらで行くわけにもいかず、うちの畑で恵子さんが栽培した野菜と鶏の卵を持ち、途中の商店で菓子を買っていきました。店から出たときに出会った方が「いま今美濃市の蔵元で買ってきたばかり、あなたを見かけたので、差し上げます。」と下さったのが本立てに使った日本酒です。 うれし涙が出ました。

 工藤さんが作ってくれたスペイン料理を食べながら聞くお話は料理と同じおいしさです。恵子さんも私も久しぶりに世界をどんどん広げる話を聞かせてもらいました。東京外国語大学でスペイン語を学んだ工藤さんと名古屋工業大学で機械工学を学んで写真家になった篠田さんはとても馬が合っています。
画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)、テキスト
 11月の開高健ノンフィクション賞の受賞を機にいろいろな新聞や雑誌、電波の取材を受けているそうです。この写真は週刊朝日のものです。ほかに週刊女性のものは6ページものインタビュー記事で面白いです。

 トランプの壁のアメリカ側から、アメリカの支配層の思惑通りに操られるのではなく、自分の理性と知性の再生の手段として壁の内側の事情を、命がけで取材してきた二人の視点を通して考えてみようと思います。

 私は読むのがとても遅いので50ページを2時間、320ページの本ですから10時間はかかりそうですが、年末年始でTVが死ぬ期間を利用して読み切ろうと思います。
イメージ 1
 幸いこの本は工藤律子さんが貧乏な私に手ずから授けてくれたものです。
3月には二人でフィリピンを取材に行くという二人との再会を約束して帰りました。

 週刊朝日12月9日号と週刊女性お正月号?のインタビューはとても面白いですので一読をお勧めします。

 「マラス」(1800円)は三洋堂では取り寄せです。関市立図書館にはもう入っていることでしょう。

 

 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2249

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>